ピース 10
連れられて家に着くと、涙をためた茉莉がいた。
社長の合図で俺はベットへと運ばれていった。
広い部屋に一人きり。
これまでのことを思い出す。
始まりは元義父が結婚を強制したことにはじまる。
俺はあの時から無理だと言っていたのに…。
茉莉を愛していて、彼女しか考えられなかったのに…。
俺の知らないところで話は、進められ身動きが取れない状況になっていた。
俺の上司はいつの間にか周りから固めていて、多くの噂が流れ結婚せざる終えなかった。
まったくあったこともない女と…。
あんなにも、愛しているのに別れることしかできなかった。
置手紙を残していなくなった彼女の消息は掴むことができなく、ただ時間だけが過ぎていった。
そんな時に茉莉に再会した。
俺と茉莉の子供である莉子を一人で育てて、
俺のことをうらんでも当然だったのに、
気を使い、
この関係=不倫をいつでも切れる様にしていた。
いつも誘うのは俺で、それに答えるのかは茉莉に委ねられていた。
莉子にあってからは、この関係を断ち切ることで周りを見る余裕がなかった。
すぐに妻に離婚を切りだし、了承を得た。
すでに妻は限界だった。
結婚しても、何も求めない俺。
寝室も別で、同じ家にいるのに視線が合うことはなかった。
彼女は、俺の部屋にはいることはなくいつも出かけるときには自室に鍵を閉めていた。
掃除も自分でやり、テリトリーには絶対に侵入させなかった。
俺の机の中には茉莉の写真が…。
そして、彼女からの別れの手紙が入っていた。
蓮、あなたを… 。
何度も繰り返して読んだ手紙。
蓮、あなたを…の後に続く言葉を想像して。
やっと彼女の言葉を聞ける、
自分の想いを我慢することなく、
愛していると。
やっと、ピースが埋まる。
愛する人というピース。
そして家族というピース。
失われたピースは徐々に集まりつつある。
いまの俺にできること。
これからの家族絆を深めること。
そして茉莉と莉子に愛しているよということ。
これからはじまる新しい生活をよりいいものに…。
ただ、なぜこんなことになってしまったのか?
以前は、後悔することばかり。
今は、それを乗り越えた喜びを胸に…。
FIN.