ラベンダー


「有賀さん、人が変わったように感じるんだけど…?何かあったのかな?」
「彼氏が帰国したからそりゃあ、変わるって。仕事も捗るだろう。でも、俺にはいつもと同じように見えるけど…。」
「彼氏って誰?」
「おいおい、俺らの同期で今年帰国した営Tの今田だぞ。お前、仲いいだろう? 公認カップルとして有名じゃないか。今更、なにを言っているんだ?」
「えっ。誠司は、大学の時から付き合っている人がいて海外で結婚たけど…。そっちこそ何を言っているんだ?」
「結婚って??帰国してから指輪しているのは知っていたけど、女よけか、有賀とのペアリングだと思っていたぞ。 実際、あいつも同じような指輪しているから…。どういうことだ??」
「なんか、よくないことが起きそうだ。誠司は、何に巻き込まれているのか?聞いてもみるしかないだろう。」
「でも、普通結婚したら俺らにも言うだろう?なぜ、言わなかったんだ?」
「そういえば、俺、言わないで欲しいって言われた。ヤバイ。」
「とにかく両方に聞いてみるか?それが解決への近道だろう?」
「首突っ込まない方が、いいと思うけど。」
「今田が、助けを必要としている時に手を貸さなくてどうする?でも、本音は人の恋路が気になるんだけどな。」


本当は、ただそれだけだった。
それなのに今田は予想以上に困っていた。
奥さんは、妊娠中で精神的に不安を与えたくない。
彼女の親友が有賀なだけに。
ここまでエスカレートしてきているだけに…。
それに絡んでいるのは、有賀だけではない。
今田の親友だと思っていた男。
その男は、とてもひどい男だ。
有賀を恋人にして、影で何かを企んでいるようだ。
複雑に絡み合った関係――。


俺達は、何ができるのだろうか?

俺達に真実を告げることを拒んだ今田。
それでも聞き出したのは、俺達。
聞き出した時点で、関係ないということにできない。

ラベンダー花言葉…疑惑 沈黙 私に答えてください。


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